2026年02月10日 

研磨剤とは?研磨材との違いや主な役割を解説

研磨剤とは?研磨材との違いや主な役割を解説

研磨加工や表面仕上げの分野では、「研磨剤」や「研磨材」といった用語が使われますが、名称が似ているため違いが分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

これらの用語は混同されがちですが、実際には用途や形状、業界ごとの慣習などによって使い分けられています。

本記事では「研磨剤」と「研磨材」の定義の違いをはじめ、研磨に関する情報についてまとめました。

研磨剤とは?研磨材との違いを解説

研磨加工の現場では「研磨剤」と「研磨材」という用語が使われますが、意味が似ているため混同されがちです。まずはそれぞれの定義を整理し、両者の違いについて確認していきましょう。

研磨剤の定義

研磨剤とは、磨きや表面仕上げを目的として使用される材料の総称で、粉体・粒子・液剤などを含みます。特に、液体や溶液など「剤」の形で使用される「磨き・仕上げ」の用語を指す場合に用いられることが多い言葉です。

例えば、油脂や溶液に微細な粒子を混合した磨き剤は、研磨剤の一種に分類されます。また、ラッピングやポリシング工程で使用される、遊離砥粒を水や油に分散させた溶液状のものも研磨剤と呼ばれます。

このように研磨剤は、形状や使用方法の幅が広く、加工工程や目的に応じて使い分けられています。

研磨材の定義

研磨材とは、金属・ガラス・木材などの表面を削ったり磨いたりする際に使用される、硬い粒状または粉状の物質そのものを指します。実際に材料を削る力を担う、加工の主体となる材料です。

研磨材を構成する一粒一粒は「砥粒(とりゅう)」と呼ばれます。場合によっては、研磨材を「研磨剤」と表記したり、「研削材」と呼んだりする場合もありますが、基本的には固体の粒子や粉末を意味する言葉です。

なお、便宜上、研磨材と研磨剤を同じ意味で扱うケースがある点も押さえておくとよいでしょう。

業界によって使い分けされることも

研磨剤と研磨材の使い分けは、業界や加工方法によって異なる場合があります。

例えば、平面研磨を行う分野では、材料の形状によって呼び分けることが一般的です。粉状のものを研磨材、液体状のものを研磨剤と呼ぶケースが見られます。

また、砥石のように固体として成形されたものは「固定砥粒」、紙や布に砥粒を付着させたものは「研磨布紙」として分類されます。

このように、研磨剤と研磨材の呼び方は一律ではなく、業界慣習や加工工程に応じて使い分けられている点を理解しておくとよいでしょう。

研磨の主な役割

研磨剤、あるいは研磨材を用いて行う研磨は、製品の見た目を整えるためだけの工程ではありません。製品の機能性や性能、耐久性、さらには加工精度や寿命にも影響を与えます。

また、表面を平滑に仕上げる目的だけでなく、用途によってはあえて表面を粗くするためにも用いられます。このように、研磨は仕上げ工程にとどまらず、製品の品質や機能を左右する重要な役割を担っています。

ここでは、研磨が果たす主な役割について詳しく解説します。

【研磨の主な役割】
  1. 表面の傷や汚れを除去する
  2. 表面を滑らかにする
  3. 機能性を向上させる
  4. 寸法精度・形状の調整をする

1. 表面の傷や汚れを除去する

研磨の基本的な役割の一つが、製品表面に付着した傷や汚れを取り除くことです。

加工工程や使用過程で生じた目に見える傷だけでなく、肉眼では確認しにくい微細な傷や異物も除去します。用途によっては、ブラスト加工を用いて錆や付着物を除去し、表面を清浄な状態に整えるケースもあります。

これにより、後の工程での不具合やトラブルの発生を防ぎ、安定した品質を確保が可能です。

2. 表面を滑らかにする

研磨によって表面を滑らかに仕上げることで、光沢や鏡面仕上げを得ることができます。表面の粗さを低減することで、美観の向上だけでなく、製品全体の価値向上にもつながります。

特に、光学レンズや金型など、高い反射率や透過性、精密な形状が求められる製品では、研磨工程が欠かせません。

3. 機能性を向上させる

研磨は、摩擦の低減や密着性の向上、光学性能の改善など、製品の機能性を高める役割も担います。表面状態を用途に適した状態に整えることで、製品本来の性能を最大限に引き出すことが可能になります。

例えば、ベアリングなどの機能部品では、表面を適切に研磨することで摩擦を抑え、動作をスムーズにできます。部品や装置全体の耐久性が向上し、寿命を長くすることにも貢献します。

4. 寸法精度・形状の調整をする

研磨は、寸法精度や平面度を微調整し、形状を高精度に仕上げるためにも用いられます。切削加工のみでは実現が難しい、微細な誤差の修正が可能である点が特長です。

また、用途によっては表面積を増やすことを目的として、あえて表面を粗くする処理をすることもあります。

研磨に使われる材料の主な用途

研磨の主な役割

研磨に使われる材料は、さまざまな分野の製造現場で重要な役割を担っています。研磨は単に表面をきれいに仕上げる工程と思われがちですが、実際には加工の初期段階から用いられ、製品の性能や機能を引き出すために必要な工程です。

主な用途は以下のとおりです。

▼研磨に使われる材料の主な用途
  • 鉄やステンレス、アルミなどを対象とした金属加工
  • ガラスやレンズを扱う光学加工
  • アクリルやプラスチックといった樹脂加工
  • 半導体や電子部品の加工
  • 自動車をはじめとする各種工業製品の加工 など

研磨は「磨く=仕上げ/見た目を良くする」というイメージを持たれやすい工程ですが、実際には製品づくりのスタート地点を整える役割も果たします。表面状態を適切な状態にすることで、後工程の加工精度や機能性が大きく左右されるためです。

高度な精度が求められる分野では、ナノレベルでの研磨が行われます。特に半導体や電子部品の製造では、まずパウダー状の研磨材を用いてミクロンレベルの一次研磨を行います。その後、液状の研磨剤によるポリッシュ加工を施すことで、表面をナノレベルまで精密に仕上げます。

このように研磨材料は、外観だけでなく性能を支える重要な工程材料として幅広く活用されています。

平成サンケイが取り扱う研磨微粉を紹介

弊社平成サンケイは、研磨材メーカーとして、多くの企業に研磨微粉を提供しています。研磨微粉は、半導体や自動車製造などの幅広い分野で活用されており、「切る・磨く・削る」といった加工用途にとどまらず、各種材料への添加材としても使用できる汎用性の高い製品です。

研磨微粉は、一粒一粒が非常に小さな研削工具の役割を果たし、対象物の表面を均一に削ることで、極めて微細な凹凸を形成します。その結果、精度の高い平滑な表面仕上げが可能となります。

古くから加工用途に用いられてきた素材であり、構造はシンプルながら扱いやすく、さまざまな加工ニーズに柔軟に対応できる点が特長です。大量生産が主流となった現代では非効率と捉えられる場面もありますが、高い加工精度や表面品質が求められる現場では、改めて注目されています。

加工品質や仕上がりに課題を感じている技術者にとって、研磨微粉は新たな解決策となる可能性を持つ材料といえるでしょう。

ここからは、研磨材メーカーである平成サンケイが取り扱う製品を3つご紹介します。

【平成サンケイの製品】
  1. WA(サンケイホワイト)
  2. AZ(サンケイアランジル)
  3. GC(サンケイグリーン)

1. WA(サンケイホワイト)

WAは、高純度の白色アルミナを微粉化した研磨材です。原料となるアルミナを電気炉で溶融し、その後、粉砕・整粒工程を経ることで、粒度分布が安定した粒子に仕上げています。

精密研磨用途をはじめ、砥石原料、研磨布紙、さらには樹脂や塗料といった用途にも適しており、幅広い分野で使用されています。一般的な研削力を持ちながら扱いやすく、多様な素材に対応できる点が特長です。

また、白色であるため他材料と混合しても色の影響を受けにくく、薬品や熱に強い性質を備えていることから、安定した品質が求められる用途に向いています。

関連ページ:溶融アルミナ(WA)微粉

2. AZ(サンケイアランジル)

AZは、ジルコニア系アルミナを微粉化した高精度研磨材です。

粒子形状の均一性を実現しており、研磨時にはソフトで均一な研磨面を形成します。そのため、より高精度な表面仕上げが可能です。

主な用途としては、半導体(シリコンウエハー)の一次研磨が挙げられます。また、従来のWAでは傷の問題から対応が難しかった加工物にも適用できる可能性があります。

このようにAZは半導体材料をはじめ、光学関連部品や高機能材料のラッピング工程、最終仕上げ工程などで多く採用されている研磨材です。

関連ページ:ジルコニア系アルミナ(AZ)微粉

3. GC(サンケイグリーン)

GCは、緑色炭化ケイ素を原料とした高硬度の微粉研磨材です。炭化ケイ素はダイヤモンドに次ぐ硬さを持つ材料であり、優れた研削力・研磨力を発揮します。さらに、薬品や熱に対する耐性にも優れています。

主にセラミックス・超硬金属・水晶・ガラスなど、硬度の高い材料のラッピングや精密カット用途で使用されます。硬度が高い分、加工条件によっては傷をつけやすい側面もある点には注意です。

粒度のバリエーションも豊富で、加工目的に合わせた柔軟な選定が可能です。

関連ページ:緑色炭化ケイ素(GC)微粉

研磨材でミクロの世界を支える平成サンケイ

研磨材でミクロの世界を支える平成サンケイ

平成サンケイ株式会社は、1969年の創業以来、50年以上にわたり研磨材微粉の製造・供給を手がけてきました。砥石メーカーや半導体メーカーをはじめとする多様な産業分野に向けて、高品質な研磨材を提供しています。

「ミクロの世界が創り出す人と技術の明日」をテーマに掲げ、安定した品質と迅速な対応力でものづくりの現場を支えてきました。

▼平成サンケイの強み
  • 国内粉砕による1〜50μmの幅広い粒度を常時生産
  • 低温乾燥・二度篩など、個別要望にも柔軟対応
  • 豊富な社内在庫で即日出荷が可能
  • 国内加工だからこそ実現する粒度分布の安定とロット差の少なさ

粒形ひとつで仕上がりが変わる研磨の世界で、安定した品質の製品をお届けします。研磨材微粉に関することなら、ぜひ平成サンケイへご相談ください。用途や課題に応じた最適なご提案をいたします。

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